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【ニュース】遺族年金の受給資格 男女差は違憲～大阪地裁が初判断
１１月２５日に、地方公務員の遺族補償年金の受給資格で、男性にだけ年齢制限の規定が設けられているのは「法の下の平等を定めた憲法に違反する」として、公立中学教諭の妻を亡くした男性が、地方公務員災害補償基金年金不支給処分の取り消しを求めた訴訟の判決が出ました。大阪地裁は、規定は「違憲」として不支給処分の取り消す、初めての判断を示しました。
遺族補償年金の受給資格をめぐる男女差を違憲とした判決は初めてで、同様の規定がある他の年金制度のあり方にも影響を与える可能性があります。
判決では、「共働き世帯が一般的な家庭モデルとなっている今日においては、配偶者の性別で受給権の有無を分けるような差別的取り扱いは合理性がない」と指摘しました。
地方公務員災害補償法では、夫が公務災害で死亡した場合、妻には年齢に関係なく、平均給与額の最大２４５日分の遺族補償年金を毎年支給すると規定していますが、これに対し、妻が死亡した場合の夫の年金受給資格は「６０歳以上」と限定しています。現在は特例で、夫も「５５歳以上」であれば年金支給が認められているが、「５５歳未満」の場合は一時金として平均給与額の１千日分などしか支給されません。
男性側は「夫側だけ年齢制限を設けるのは、性別による役割分担を固定化させる。憲法にも違反する」と主張し、基金側は、男女別の就業状態や賃金の統計データも示した上で「自活能力の差異に着目した規定で、単純に性別によって区別してはいない」と反論していました。
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